ゴムメタル矯正セミナー第一回が終了しました
2025年8月30,31日、ゴムメタルによる歯の一括移動矯正セミナー第1回を開催しました。ご参加いただいた先生方、誠にありがとうございました。
今回は講義を中心にゴムメタルによる歯の一括移動について、「なぜ非抜歯かつ短期間で終えられるのか」、それを可能にする審査診断と症例によるイメージをお伝えしました。

当日の主な内容
- 1. ゴムメタルによる歯の一括移動とは
- 従来矯正とのメカニズムの違いを明確化。
- ゴムメタルワイヤーが可能にする**「歯の同時移動・一括移動」**について解説。
- 非抜歯・短期間治療が可能になる理論的背景を共有しました。
- 2. ゴムメタルの材料学的特徴
- ゴムメタルのしなやかさと高強度を兼ね備えた特性を整理。
- NiTiやステンレスとの比較から、臨床上のメリットを提示しました。
- 3. 審査診断と治療計画
- 抜歯を回避する診断のポイント
- 短期間で治療を終えるための設計手法
- 審査診断から治療計画まで、一貫した考え方を共有しました。
- 4. 症例紹介
- 実際の臨床症例を通じ、歯列全体の変化や治療期間短縮効果を確認。
- 矯正治療だけでなく、全顎治療における有用性についても提示しました。
- 5. 実習
- タイポドントを用いたハンズオン形式で実践。
- 臼歯部ブラケットのベース作成実習:臨床でありがちな大臼歯部ブラケッティングの難しさを解消。
- 長谷川ゲージを用いたブラケッティング:辺縁隆線を合わせる重要さを体感していただきました。
- オーバーレイアーチ作成:拡大装置のアーチをゴムメタルで作り、ベンディングのしやすさを体感していただきました。
- タイポドントを用いたハンズオン形式で実践。

第2回に向けて
第1回は講義を中心に、ゴムメタルの特性や診断・計画の基盤を学んでいただきました。
第2回からはいよいよ実習主体となり、模型にワイヤーをセットし実際に動かしていく段階に進みます。
- ゴムメタルによる歯の一括移動のメカニズムの体感
- オーバーレイアーチによる歯列拡大の実践
理論で理解した内容を、手を動かしながら体感することで、「翌日からの臨床に直結するスキル」として落とし込める回になります。