歯周病のお話 その4 予防と対策

歯周病の予防と対策

1 プラークコントロール

歯垢(プラーク)は食事するたびに歯に付着しますので、毎日、または毎食後、自分で歯磨き、歯間ブラシ、デンタルフロスなどで丁寧に、そして確実に除去することでプラークコントロールする事が可能ですが、すでに歯周病にかかっている方は歯周ポケットが深くなっているため、歯周ポケットに入り込んだ歯垢(プラーク)を自分で除去する事は難しいので歯医者で歯垢(プラーク)を除去してもらわなければなりません。
また『歯磨き=プラークコントロール』と思っている方も多いかもしれませんが、歯磨きだけで完璧なプラークコントロールは出来ないのが現実で、場合によっては『薬』によるプラークコントロールが必要になる場合もあるのです。
プラークコントロールが確実にできているかによって歯周病になるリスクが決まるといっても過言ではなく、プラークコントロールする事によって歯周病をある程度予防する事が可能で、また歯周病治療は『プラークコントロール+歯医者での治療』が基本となり、プラークコントロールだけで歯周病を完治させることはできませんが、歯周病治療を行っていくうえでもプラークコントロールは欠かせないのです!

 

2 正しい歯磨き

歯周病の根本的な原因は歯垢(プラーク)ですので、歯磨きで歯垢(プラーク)を除去すれば歯周病を予防する事が出来るのですが、単に強く磨いたり、長く磨いただけでは歯や歯の周りに強力に付着した歯垢(プラーク)を完全に除去する事はできず、歯垢(プラーク)を除去しようと強く磨いた結果、逆に歯や歯肉(歯茎)を傷つけてしまうこともありますので注意が必要です。
ではどのような歯磨き(ブラッシング)をすれば歯垢(プラーク)を確実に除去し、歯周病を予防できるのでしょうか?
これは歯医者さんに直接、指導してもらう事が1番です。
口の中、歯並びは1人1人違いますので、その人に適した歯磨きの仕方も1人1人異なるからです。
特に毎日、または毎食後に歯磨きをしているにもかかわらず虫歯になりやすかったり、歯周病になってしまった方は歯磨きの仕方に問題がある場合がありますので歯医者さんに行ってチェックしてもらいましょう。

 

3 よく噛んで食べる

物をよく噛むということは非常に大切で、噛めば噛むほど唾液が分泌され、唾液によって細菌を洗い流してくれるため歯周病予防、虫歯予防、口臭予防に効果的となり、さらによく噛むことによって満腹中枢が刺激され食べすぎを防いでくれるので肥満、糖尿病予防にも繋がるのです。
現代人、特に日本など発展国の人は柔らかい物を好んで食べる傾向にあるため、歯周病、虫歯になる人が多いといわれ、柔らかい食べ物を食べる機会が少ない国の人は歯周病、虫歯になる人が少ないといわれるほど、物をよく噛んで食べるという事は口の中の病気、虫歯、歯周病に大きく関わっているのです!

 

4、生活習慣の改善

歯周病に限らず何らかの病気にかかっている方は食生活を見直し、また健康な身体を維持するためにも食生活は非常に重要となります。
特に歯周病の原因菌である歯垢(プラーク)は糖分をエサに増殖して行きますので、糖分の多い食生活を続けていると確実に歯周病へのリスクが高くなってしまうのです。
また歯周病は糖尿病と深く関わっていますので、糖尿病になりやすいような高カロリー、高脂肪、塩分、糖類が多く含まれている食事は避け、過度のアルコール、食べすぎ、偏食も控え、バランスの取れた食生活を心がける事が何よりも大切になってきます。
この食べ物を食べれば歯周病が治る!予防できる!
といったものはありません。大切なのは「ビタミン・カルシウム・たんぱく質・炭水化物」など、栄養バランスの取れた食生活を心がけることなのです!

睡眠不足になると人間の体は抵抗力が落ちますので、
細菌に感染しやすくなる=歯周病菌に感染しやすくなる
となり、歯周病へのリスクが高まってしまいます。
また睡眠不足になるとストレスも溜まり、ストレスは人間の身体にさまざまな悪影響を与えますので当然、歯周病にも大きく関係してきます。
まず1つはストレスによって抵抗力が低下するために歯周病菌に侵されやすくなり、さらにストレスが溜まっていると睡眠時などに気付かないうちに歯ぎしりをしたり、歯を強く噛む事が多くなるため、歯周病の進行を早めてしまう事もあるのです!
忙しい毎日を送っている現代人は睡眠不足になりやすく、ストレスも溜まりやすいと思いますが、歯周病に限らず健康な身体を保つためにも十分な睡眠をとり、ストレスを溜めない、溜まったストレスは早めに解消するように心がける事が非常に大切なのです。

禁煙  たばこ(喫煙)を吸っている人は吸わない人に比べて『2~7倍』歯周病になるリスクが高いといわれており、さらにタバコは歯周病の症状を悪化させ、タバコを吸っている限り歯周病は治らないとさえ言われていますので、歯周病を予防し、完治させたいのであれば禁煙は避けて通れない道なのかもしれません。

運動不足は歯周病と関わりの深い糖尿病の原因ともなりますので、難しいかもしれませんが適度な運動を心がける事が歯周病予防にも繋がり、適度な運動は身体の抵抗力を高めてくれますので、間接的にも歯周病を予防する事に繋がるのです!

以上のように生活習慣を改めなければ歯周病を予防する事はもちろん、歯周病を治療しても治りづらく、例え歯周病が治った場合でも再発しやすいので、生活習慣を見直す事が非常に重要なのです!

 

 

 

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