セミナー・講演実績
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2014年7月6日 COLLOQUIUM in 2014 :京セラメディカル株式会社主催
これからのインプラント治療を考える 〜 過去の症例より学び新技術の可能性を探る 〜

 

講演内容

咀嚼器の診断・再構築における垂直、水平、矢状、側方、前後座標を具現化した臨床

講演の様子

 

 

配布資料:掲載内容

歯科臨床の目的は健康で、機能的、そして審美的な歯列弓を確立することにある。
そのためには、歯科医師、歯科技工士が共に理想的な咀嚼器像を共有し、それを目的とした臨床を行う必要がある。
私の理想的咀嚼器像の具備条件は、
①左右対称な歯列 ②左右同傾斜を有する咬合平面 ③下顎滑走運動を真前方、左右対称に導くガイド
④調和したスマイルライン ⑤均衡な咬合接触 ⑥有機咬合
である。
左右対称、左右同傾斜、真前方の基準を何に委ねるかを考察すると、生体にただ1つ存在する正中矢状面を基準とすることが妥当と思われる。すなわち、咀嚼器の診査・診断、再構築を全うするためには正中矢状面を具現化する必要がある。
具現化する手法としては、生体の正中矢状面と咬合器の正中矢状面を一致させ、座標系を有することが肝要と思われる。その理由として正中矢状面を基準とした座標は、それに直交、平行した座標を導き、結果的に垂直、水平、矢状、側方、前後の5つの座標を具現化できる。
この5つの座標を有効に活用することが理想的咀嚼器像を確立する入り口である。私はこのことを遂行する目的で、阿部晴彦が開発したSHILLA SYSTEMを採用している。

今回、インプラント臨床において、SHILLA SYSTEMで具現化できる5つの座標を活用する有用性について臨床例を提示するとともに解説したいと思います。